店舗の内装解体費の内訳をもとに費用と相場をご紹介します。
また、内装解体後の現状回復についてもご説明します。
目次
内装の解体は一般的な解体よりも建物の基礎や屋根の解体がない分、坪単価が安くなります。
全国的な相場は坪単価約4万円程で、価格幅は0.7万円~7.9万円となっております。
東北地方では比較的安めの価格帯になっており、仙台市の相場は以下の通りです。
仙台市では比較的安価な価格帯に偏りましたが、高くなる場合もあり、総合的な相場は3万円前後でした。
内装解体の内訳は通常の解体工事よりも詳細に記載されることがあります。
床や天井の面積から計算されるため、わかりやすい内訳です。
内装解体の内訳をご紹介します。
項目 | 内容 | 価格 |
---|---|---|
床 | 床の解体 | 1,500円~/㎡ |
天井 | 天井の解体 | 1,200円~/㎡ |
壁 | 壁の解体 | 800円~/㎡ |
躯体壁 | 躯体壁の解体 | 1,500円~/㎡ |
トイレ | トイレの解体・撤去 | 8,000円~/カ所 |
収納棚等 | 収納棚の解体 | 5,000円~/㎡ |
キッチン一式 | キッチンの解体一式 シンク・水道・ガス管の撤去等 |
200,000円/一式 |
躯体壁は通常の壁とは違い、柱や梁と連結しているような構造になっているため、解体費が壁よりも高くなります。
飲食店の内装解体ではキッチンが含まれますが、アパレルなどの店舗ではキッチンがないのでキッチン費用は含まれません。
内装解体費が高くなる要因には大型電化製品等の廃棄物があります。
業務用冷蔵庫やエアコンなどは業者を通して廃棄すると割高になります。
極力自身で廃棄する方が安く済ませることができます。
リサイクル店に買い取ってもらう方法や、自身で取り外しをして廃棄する方法があります。
残理物として解体業者に廃棄を依頼すると自身で廃棄するよりも10倍の値段になってしまうこともありえます。
残置物の廃棄料金については一度解体業者に相談してみるのも良いでしょう。
内装解体後にスケルトン解体に切り替える必要があるケースがあります。
スケルトン解体では壁の下地などが追加で解体することになるため、先ほどの内装解体に追加で費用がかかります。
通常の建物解体とは少し割合が変わり、建物内の解体のため仮設工事費があまりかかりません。
しかしアスベストや粉塵が舞う心配がある場合は養生が必要になるため、その場合は仮設工事がかかります。
他にも足場などはほとんど必要ないため通常の解体よりも仮設工事費の割合が低くなります。
項目 | 割合 |
---|---|
解体費 | 40~50% |
仮設工事費 | 5% |
産業廃棄物処理費 | 30~40% |
諸費用 | 10% |
内装解体費で注意したいのが、廃棄物処理費用です。
石膏ボードやコンクリートガラなどは内装解体でも廃棄物として排出されます。
その廃棄物処理費はどうしても高額になりやすいため、解体費用の半分程度にまで及ぶことがあります。
解体費用を抑えたいなら、なるべく廃棄物を減らしておくことが大切です。
店舗は解体する階数や店舗の種類によって金額が大きく変わります。
仙台の内装解体の一部をご紹介します。
三階建ての鉄筋コンクリートの店舗です。
一階部にキッチンがある飲食と仮定しておおよその解体費用を算出しました。
内容 | 金額 |
---|---|
床 | 約300,000万円 |
天井 | 約250,000万円 |
壁 | 約80,000万円 |
躯体壁 | 約350,000万円 |
間仕切り | 約30,000万円 |
トイレ×2 | 約16,000万円 |
収納棚 | 約100,000万円 |
キッチン | 約250,000万円 |
仮設工事費 | 約50,000万円 |
産業廃棄物処理費 | 約950,000万円 |
諸費用 | 約350,000万円 |
合計 | 約2,696,000万円 |
この場合の坪単価は45,000円で、やや高額でした。
解体費用を割合であらわすと以下のようになります。
項目 | 割合 |
---|---|
解体費 | 49.9% |
仮設工事費 | 1.8% |
産業廃棄物処理費 | 35.2% |
諸費用 | 12.9% |
解体費が全体の半分ほどで、その他の大部分が廃棄物の処理費用となります。
諸費用は事務手数料や近隣への連絡等の料金のため解体の規模に関わらず料金体は同じという業者も多いため、解体費用が全体的に安価の場合、割合が高くなることがあるので、割合が高いからといってぼったくりというわけではないのでご安心ください。
原状回復とは、家を賃貸したことのある人ならなじみがある言葉ですが、借りた当時の状態に戻すことを言います。
店舗を借りた当時の状態まで回復させることなので、ただ解体をすれば終わりではありません。
原状回復をするにあたり、スケルトン解体が必要になるケースがあります。
ではスケルトン解体についてご説明します。
スケルトン解体とは、内装解体の先の解体のことで、建物の構造以外を解体することです。
簡単に言えばコンクリート打ちっぱなしの状態まで解体することですね。
水道の配管などの設備を増設している場合はそれを取り外すことも必要になります。
また、内装解体よりも建物の構造に近いため、相場が少し高額になり、配管などを傷つけてしまうリスクも高くなります。
打ち合わせはより入念にする必要があります。
オーナー様によってはスケルトン解体の程度の解釈が違うことがあります。
そのままにしても良いと言われれば無理に解体する必要もないので、内装解体が終了した時点で一度オーナー様と立ち合い、確認したほうが良いでしょう。
店舗の原状回復は借りた状態に戻すこと、すなわち内装解体とスケルトン解体はその手段と言えます。
内装解体で終わるケースやスケルトン工事まで必要な場合があります。
必要な場合は修繕工事も含まれます。
店舗の利用中に建物の構造部を傷つけてしまった場合や、解体工事中に壊してしまった箇所は修繕しなくてはいけません。
その場合は解体工事に追加して修繕工事を行います。
原状回復工事のことを修繕工事と合わせて考えるオーナー様も多く、解釈については注意が必要です。
店舗の内装解体は原状回復工事と同じことですが、解釈の違いによっては「原状回復工事=修繕工事」という人もいるので注意が必要です。
また解体費用を安くしたいなら、仲介業者を介さずに直接依頼をした方が、仲介手数料の分安くすることができます。
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